今では

 秋に収穫した稲から脱穀された籾殻(もみがら)を大量に焼くことは、近年その煙が原因で呼吸障害や交通障害など健康や環境に悪影響を与えるとして禁止されています。

 ふる里館所蔵品紹介3 籾殻焼き器 
籾殻焼き器1
籾殻焼き器3
籾殻焼き器2
 籾殻焼き器は籾殻の黒焼きをつくる道具で、ブリキ製で円錐形の器台中央に長い煙突をつけたもので、台部と煙突の下半分ほどに小さな空気穴をたくさんあけています。これを盛り上げた籾殻の上部に埋め立てて焼くと、籾殻が灰にならず黒焼きとなります。黒焼きは種籾を蒔いた苗代(なわしろ)に散布したり、養蚕で蚕座に蒔き除湿に用いましたが、農家個々人で苗代で苗を作ることが少なくなり、籾殻焼き器の出番もなくなりました。