えちこ?

CIMG3995
 綺麗に稲わらで編まれていますね。これは乳幼児を入れて眠らせておくための道具の底です。えじこ・えじめ・えずこ・いずめ・えんつこ・つぐら・えんちゃこなど土地土地の呼び方があり、東成瀬では「えちこ」と呼んでいます。

ふる里館 所蔵品紹介4  藁製と木製の嬰児籠(えちこ)

 稲わらで編んだ物が多いですが、柾目に木取りした榑(くれ)を竹の箍(たが)で締めた結桶(ゆいおけ)もあります。また、ゆりかごのように上下にゆり動かしてあやせるように底に木製の弧状揺籃具(ようらんぐ)を紐で結びつけたものもありました。

 藁製揺籃具付き嬰児籠
藁製揺籃具付き嬰児籠1藁製揺籃具付き嬰児籠2
 藁製用揺籃具と藁製用揺籃具付き嬰児籠
藁製用揺籃具1藁製用揺籃具2
藁製用揺籃具付き嬰児籠4藁製揺籃具付き嬰児籠3

 木製嬰児籠
木製嬰児籠1木製嬰児籠2
 木製揺籃式嬰児籠
木製揺籃式嬰児籠1木製揺籃式嬰児籠2
 通常は家の中で使われていましたが、田植えや稲刈りなどの繁忙期には子どもが出てこないようにして田畑の脇に置いたりもしたそうです。
 昭和50年代には育児も洋風化して平らに寝かせるベビーベットやプラスチック製などのゆりかごが主流となり農村部でも使われなくなりましたが、父母や祖父母たちが子どもや孫の思い出の品として大事に遺していたようです。