10月19日、東成瀬小学校2年生を対象に行われた年中行事「栗名月」です。
友信じいさまの説明の後、昔っこの会による「くまのささやき」という昔語り。
そして、生栗のしぶむきに挑戦。竹で作られたナイフを上手に使ってしぶをむいていきます。使い慣れないものに一生懸命チャレンジ。カッターナイフで鉛筆を削ることもなくなった今、子どもたちはナイフを使うという貴重な経験をしました。
自分のむいた生栗と煮た栗の両方をいただきました。昔は「生栗(なまぐり)ひとつ、屁八十」と言ったものです。子どもたち大丈夫だったかな~
えちこ?
綺麗に稲わらで編まれていますね。これは乳幼児を入れて眠らせておくための道具の底です。えじこ・えじめ・えずこ・いずめ・えんつこ・つぐら・えんちゃこなど土地土地の呼び方があり、東成瀬では「えちこ」と呼んでいます。
ふる里館 所蔵品紹介4 藁製と木製の嬰児籠(えちこ)
稲わらで編んだ物が多いですが、柾目に木取りした榑(くれ)を竹の箍(たが)で締めた結桶(ゆいおけ)もあります。また、ゆりかごのように上下にゆり動かしてあやせるように底に木製の弧状揺籃具(ようらんぐ)を紐で結びつけたものもありました。
木製嬰児籠
木製揺籃式嬰児籠
通常は家の中で使われていましたが、田植えや稲刈りなどの繁忙期には子どもが出てこないようにして田畑の脇に置いたりもしたそうです。
昭和50年代には育児も洋風化して平らに寝かせるベビーベットやプラスチック製などのゆりかごが主流となり農村部でも使われなくなりましたが、父母や祖父母たちが子どもや孫の思い出の品として大事に遺していたようです。